DATE:2015年5月24日 日曜日
ご無沙汰しております。
10日ぶりの投稿でございます。
私は、ぼんやりと物思いに更けながら、ただただその瞬間を歩くだけ・・・ということが多く、はたから見ると、ただぼんやりしているように見えます。
ぼんやりしている私の、徒然なるぼんやり体験を、本日はお伝えしていこうと思います。
ここ最近、温かくなりました。
夜の底冷えからも解放され、仕事終わり、自宅に向かう道すがら、都会の片隅にひっそり息づく自然に目を見張る心の余裕ができました。
キリキリと冴える冬は、月や星のざわめきが明々と聞こえますが…お付き合いしていると体温が保たず、そうそう長時間のお付き合いはできません。
この時期は、霞掛かった夜空が多くなりますが、霞の向こう側で、月や星がハミングしているのが聞こえます。
この夜空の中に、美しい星の光を見つけると、世界がキラキラと輝いて、物事がよく見えるようになります。
この星の光は、何億光年もの遥か彼方を旅してきた星の光です。
もう既にいない星かもしれない。
でも、確かに存在していたその星が放った光の歌を、私は聞いている。
星が生まれて、光を放ち続けるからこそ、その光は私の中に、感動と共に宿ります。
目から入った光は体を巡り、心に宿ります。
暗い夜道なのですが、私の内奥に光が宿っているからなのでしょうか?・・・とっても視界がクリアーで、物事がよく見えるんです。
おぼろ月だね~…空気の味…雨の味がする…明日は雨かな?・・・のら猫の赤ちゃん少し大きくなったな。・・・アスファルトをくぐって頭を擡げる草花の強さよ。・・・どこかのお家から溢れる笑い声。・・・街路樹を撫でる大きな風の掌。・・・樹幹の小さな洞に群がる小さな虫たち。・・・おぉ、こんな都会の住宅街にカナヘビがいる・・・。木の上に眠るムクドリの群れ。
…初々しい恋人同士が手を繋いで一緒に帰宅しているよ。
・・・年配のご夫婦が日中を避暑してこんな時間に仲良くウォーキング・・・
つぎからつぎに、私の中を駆け抜けていく、自然の営みと生命の流れ…
初々しい恋人たちも、年配のご夫婦も、星を見上げて話しをしていました。
「こうもりこうもり!!」「おぼろ月夜…」「ネコの母子…」こんな単語が私の耳に入ってきました。
私、この人たちと同じ世界を共有しているんだな・・・ちょっと嬉しくなりました。
きっと、嬉しさや悦びや愉しさは、ただ生きているこの瞬間瞬間の中に、無数に存在しているのかもしれません。
・・・そして、それは、ただそこに在るだけなんですね。
ただそこにあるだけの彼らに気付くことが、嬉しさであって、悦びであって、愉しみであって・・・幸せの卵のように感じます。
「大丈夫?ちょっと冷えてきた?」「ううん、大丈夫!!〇〇君こそ大丈夫?」「早く帰ろうね♪」・・・ぎゅっ❤
恋人たちが、お互いを労わりあってます。
悦びは心にゆとりを創り出し、相手のことを思い遣る視野を広げるようです。
思い遣りは、卵を温めるのと似ている感じがしました。
思い遣りという、温かな心のベッドから、愛が生まれるのかもしれない。
そんなことを考えながら、夜の小道をゆっくりと、温かい我が家に向かって歩きました。 Y.E